税制調査会「老後の資産形成に関する専門家会合」の開催
(更新情報)
令和元年9月20日に第1回会合の議事録や記者会見記録が公表された(内閣府サイト「老後の資産形成等に関する専門家会合 2019年度」参照)ため、記事を更新しました。
第1回会合の内容は令和元年9月26日に取りまとめられた税制調査会の答申にも反映されました(「政府税制調査会答申「経済社会の構造変化を踏まえた令和時代の税制のあり方」」参照)。
税制調査会「老後の資産形成に関する専門家会合」の設置
政府税制調査会は「老後の生活等に備える資産形成に係る税制に関し、経済社会の変化等を踏まえ公平な制度を構築する観点から諸制度の包括的な見直しに向けた議論を行うに当たり、今後の総会における議論の素材を整理するため」に「老後の資産形成等に関する専門家会合」を設置しました。昨年の検討内容や外部有識者の人選(注)からみて、「穴埋め型」の検討が大きいテーマの一つになりそうです。
(注)外部有識者として佐藤英明教授と森戸英幸教授も参加されます。森戸教授は社会保障審議会企業年金・個人年金部会の部会長代理であり、昨年の第19回税制調査会でも引退後所得保障制度について(特に「穴埋め型」について)報告されています(「老後の資産形成についての議論(第19回税制調査会)」参照)。
開催状況
(注)資料・議事録は、内閣府サイト「老後の資産形成等に関する専門家会合 2019年度」参照。ただし会議資料には公表されないものがあります。
回 | テーマ | 開催日 |
1 | 海外調査報告について(※) | 2019年6月10日 |
※ 会議ではイギリスやカナダ(DB・DC)、フランス(DC)の穴埋め型の制度や、イギリス・カナダ・ドイツ・フランス・アメリカでは公的年金等控除がない(又は私的年金が対象外)こと等について報告されています。また会議後坂本主税局税制第一課長は「非課税で年金を拠出する額がおおむね一緒になるような 方向で制度を作っている国」の事例が(採否は別として)参考になるとコメントしています。